OptiTrackの同期
同期とは、通信系において送信器と受信器の間で行われる時間的動作を合わせる機能の事です。OptiTrackはフォースプレート(床反力計)や筋電計等と同期する事ができます。ここでは、OptiTrackにおける同期についてご紹介いたします。
同期信号とトリガー信号一般に高速度カメラやモーションキャプチャシステムでは、「同期信号」によってカメラ間の同期を行っています。なお、同期信号を提供する側の機器を「マスター」と呼び、その同期信号を受け取り追従動作させるデバイスを「スレーブ」と呼びます。
モーションキャプチャシステム「OptiTrack」も、同期信号を入出力する外部機器との同期を行うことができます。
また、OptiTrackは「トリガー信号」の入出力の機能もあります。接続した外部計測機器のトリガー信号を受けることも、OptiTrackのトリガー信号を外部計測機器に送ることも可能で、計測開始や終了のタイミングを合わせることができます。トリガー信号で外部計測機器と一致させることができるタイミングは、計測開始や終了のイベントです。全フレームの計測タイミングを一致させる同期信号の場合とは異なるので、目的に応じ信号の種類を選択していただきます。
OptiTrackの同期OptiTrackではカメラ接続タイプにより対応している信号の種類が異なります。GigE接続タイプのカメラは、専用の同期用ユニット「eSync 2」を利用します。
eSync 2を経由して他の外部機器を接続する際、OptiTrackをマスターとすることもスレーブとすることも可能です。また、トリガー信号の入出力にも対応し、スイッチや外部機器の発生する外部信号でOptiTrackの計測開始と終了を制御する事も、Optitrackの計測開始にあわせた多様なトリガー信号を発生することもできます。
USB接続タイプのカメラは、専用のハブである「OptiHub 2」によって、同様に他のカメラとの同期や、トリガー信号の入出力を行うことができます。
OptiTrackで対応している信号の種類をまとめると以下の表の通りです。
同期信号 出力 |
同期信号 入力 |
トリガー信号 出力 |
トリガー信号 入力 |
|
---|---|---|---|---|
eSync 2 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
OptiHub 2 | ◯ | × | △ | △ |
※具体的な同期の種類や設定方法は、お問い合わせください。
アナログ信号の入力アナログ信号を発生させる外部計測機器との同期やトリガーには、A/D変換(アナログ-デジタル変換 )を行う必要があります。
モーションキャプチャシステム「OptiTrack」はナショナルインスツルメント(NI)社のDAQ(データ収集システム)をサポートしています。OptiTrackではeSync 2によって発生する同期信号によってDAQ を制御するか、OptiHub 2が発生するトリガー信号によってDAQの計測開始のタイミングを制御します。
また、DAQによって計測されたアナログ信号をCSVやC3Dファイルに出力することができ、解析ソフトウェア「SKYCOM」で読み込んで解析することができます。
デジタル信号入力アナログ信号と比較し対ノイズ性に優れたデジタル信号の入力。モーションキャプチャシステム「OptiTrack」は、 一部のデジタル信号入力に対応*しています。
解析ソフトウェア「SKYCOM」でも解析ができます。特にフォースプレートのデジタル入力では、DAQを利用せずに直接信号を取り込むことができるため、接続するケーブルも減らすことができます。今後、弊社ではデジタル機器の対応を増やしていく予定です。
*テック技販社・AMTI社・ベルテック社製のフォースプレート、Tobii社・SMI社製の視線計測機器に対応しています(2018年1月時点)。